今回は日本における「性同一性障害者」の定義と原因ついて書いて行きます。
日本の性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律における「性同一性障害者」の定義とは?
現在の日本の法律では性同一性障害について下記のような定義があります。
生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的にはそれとは別の性別(以下「他の性別」という。)であるとの持続的な確信を持ち、かつ、自己を身体的及び社的に他の性別に適合させようとする意思を有する者であって、そのことについてその診断を的確に行うために必要な知識及び経験を有する二人以上の医師の一般に認められている医学的知見に基づき行う診断が一致しているものをいう。
となっています。なんか小難しいですよね(-.-)
もう少し分かりやすく書くと
心と身体の性が一致しないという確信をもっていて身体の性に合わせようと色々努力をしようとしている人でそのことについて精神科医等の専門の医師に診察してもらい「性同一性障害である」という診断書をもらった人のこと。こんな感じですね。
医師の診断を受けなければ性同一性障害だと認められない訳です。
性同一性障害の発症の原因は?
現在のところ、これが原因だというものは解明されていませんが、『身体的性別とは一致しない性別への脳の性分化』が有力で、これが主たる原因と考えられているそうです。
人の胎児における体の性分化(男性化・女性化)の機序は極めて複雑であり、数多くの段階を辿ります。
その過程は、一つでもうまく働かないと異常を起こし得る至妙な均衡のうえに成り立っており、多くの胎児では正常に性分化し発達する一方、性分化疾患におけるさまざまな事など、人の体の性は必ずしも想定される状態に性分化、発達するとは限らないんです。胎児期の性分化では、性腺や内性器、外性器などの性別が決定された後、脳の中枢神経系にも同様に性分化を起こし、脳の構造的な性差が生じます。この脳の性差が生ずる際、通常は脳も身体的性別と一致するが、何らかによって身体的性別とは一致しない脳を部分的に持つことにより、性同一性障害を発現したものと考えられています。
男女の脳の差が明らかになるにつれ、この生物学的な要因を根拠づけるいくつかの報告があるそうです。ヒトの脳のうち、男女の差が認められる細胞群はいくつか存在し、そのうちの分界条床核と間質核の第1核とが、人の性同一性(性の自己意識・自己認知)に関連しているとみられる示唆があるようです。分界条床核と間質核の第1核は、女性のものより男性のものが有意に大きいが、生物学的男性の性同一性障害当事者 (MtF) における分界条床核や間質核の第1核の大きさを調査した結果、女性のものと一致していたそうです。また、性ホルモンに関わる遺伝子に特徴が示されている研究結果もあるそうです。
なんのこっちゃ分からない人も多いと思います。とにかく、これって原因は今でもはっきりしていないのが事実です。
「性同一性障害に関する記事」